Googleマイビジネスには日々クチコミが良いものから攻撃的なものまで幅広くたくさん寄せられています。
皆様はそれらひとつひとつをどのように捉えておられるでしょうか?
複数店舗の管理において、各店舗に寄せられる膨大なクチコミを管理することはかなりの労力がかかります。
しかし、単なるクチコミだからといってなんの対処・利用もせず放置することは大きな機会損失となってしまいます。
本記事では、多店舗事業におけるクチコミ活用の必要性・機会損失を防ぐためのクチコミ運用方法について解説を行っていきます。
Googleマイビジネスのクチコミが与える影響
クチコミは一般ユーザーであれば誰でも投稿することが可能です。
クチコミはGoogleマイビジネスの評価に蓄積され、誰でも閲覧ができるようになります。
クチコミはGoogleマイビジネスにおいて以下の影響を与えています。
掲載順位への影響掲載順位への影響
クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、Googleの掲載順位を定める一つの指標である知名度を高めることにつながります。
知名度が高まることで、Googleの評価が上がり、掲載順位・表示回数の増加に寄与します。
すなわちインターネット上での知名度を大幅に上げることが期待できるのです。
コンバージョン率への影響
またGoogleマイビジネスのクチコミはコンバージョン率を高める要素としても大きな影響を与えています。
ユーザーは、Googleマイビジネス場のクチコミを参考にし、来店行動の検討を行っています。
下記は、Googleマイビジネスのコンバージョン率に関わる要素をランキングした発表データですが、クチコミ関連の項目が上位を占めています。
Googleマイビジネスのコンバージョン獲得に寄与する要素トップ10
出典・画像引用元:
Google My Business and reviews gain in 2020 Local Ranking Factors survey
「すべてのビジネス規模におけるコンバージョン率と成長率の平均」のグラフ
出典・画像引用元:uberall
青のグラフ:レビュー評価点ごとのアクション率
赤のグラフ:レビュー評価点ごとのアクションの成長率
4.9の評価を得たときにアクション率が最も高くなっており、またクチコミ評価が3.5から3.7に改善されたときにアクションの成長率が最大となる120%に至っています。
Googleマイビジネスにおけるクチコミ評価の重要性がこれらのデータから伝わってきます。
クチコミに対応してアクション数値を高めた事例
以下は弊社のご支援しているGoogleマイビジネスの状況ですが、クチコミ対応を積極的に行うことでアクション数値が上昇したというデータも存在しています。
検索、表示数が増えると相対的に合計反応回数も上がっていることがわかります。
多店舗事業におけるクチコミ対応について
ネガティブなクチコミへの対応
Googleマイビジネスでは口コミに対してオーナーから返信することが可能で、評価の低い高いにかかわらず、全ての口コミに対して返信をすることが望ましいです。
高評価の口コミのみに返信し、低評価のものには返信しないでいると、逆に店舗のイメージ低下やブランドを毀損する結果となります。
ネガティブなクチコミにも積極的に返信していくことが重要になります。
ネガティブなクチコミへの返信ポイントは主に3つあります。
・感謝の意を伝える
・ご指摘を受けた点・至らなかった点のお詫び
・具体的なサービスの改善策
お客様もお店やサービスにいい印象を抱いていない場合、クチコミを書くときに感情的になってしまう人もいるため、かなり手厳しい意見が書かれてしまうこともあります。しかし、そのような手厳しいクチコミでもサービスの改善に役立つ有益な情報を提供してくれたお客様には感謝の意を伝えましょう。
また具体的な改善施策とあわせて伝えることで、クチコミを投稿してくれたユーザーだけでなく、そのクチコミへの返信を見た不特定多数のユーザーの信頼を得ることに繋がります。
ネガティブな意見のクチコミに対してはとにかく低姿勢で誠実な対応を行うようにしてください。
なお、誹謗中傷への対応については以下の記事を参考ください。
参考:店舗や従業員がGoogle マップのクチコミで誹謗中傷された時の対処方法とは?
現場感のある返信を
“現場感”のある返信を行うため、店舗運営に実際に関わっている人がクチコミ対応をすることが基本的です。この際に、返信を定型文にしないことが重要になります。定型文化してしまうと、心がこもっていない印象を与えてしまうため、内容には変化をつけて一つ一つ丁寧に返信しお客様と積極的にコミュニケーションをとるようにしてください。
また、先ほどネガティブなクチコミに対しても積極的な返信をするべきと述べましたが、これも「今後の対策・改善方針」など具体的な実際の場での対処がわかる現場の人が対応することで、より誠実なクチコミ対応が可能になります。
クチコミ対応のポイント
ここまでにあげたクチコミ対応のポイント以外にもいくつかご紹介します。
・お店に来店してくれたこと・クチコミを書いてくれたことに対する感謝をしっかりと伝える
→丁寧に感謝を伝えることが、次の来店につながる。
・評価のみでコメントのないクチコミに対しても返信を行う
→返信内容に悩んだ時は、他のお客様にも知らせたい「季節のおすすめ商品」などの情報を盛り込んだ内容に感謝を添えて返信をすることも可能。
・これからクチコミ返信を行うお店は、過去のクチコミに対しても可能な限り返信を行う
→返信はクチコミを書いてくれたユーザーに通知が入るので、再来店のきっかけを作ることにつながる。
口コミに返信し感謝の意を伝えるのはもちろん、ポジティブな評価をしてくれているお客様には再度来店してもらえるようなお得情報もあわせて返信するとよいでしょう。リピーターの獲得や再来店のきっかけを作ることができます。
また先ほど述べたように、口コミ及びクチコミへの返信は全ての検索ユーザーが見ています。
そういった意味でも、ただテンプレートの返信をするだけではもったいないので、Googleマイビジネスの基本情報だけでは訴求しきれないポイントをクチコミの返信にて訴求するのもおススメです。
クチコミ情報の可視化
ここまではクチコミにいかに返信して対応するかということについて述べてきましたが、ここからはどのようにクチコミを活かすかということについて説明していきます。
各店舗のクチコミの可視化
各店舗のクチコミ情報(コメントや評価)を定常的に可視化し、店舗の運営改善に活用することができます。
各店舗にそれぞれ寄せられるクチコミや評価を一括で管理しモニタリングできる状態が望ましいです。
一つのデータとして集約することで、各店舗ごとのカラーや長所短所、改善点などが浮かび上がってきます。
本部と店舗での役割分担
上で述べた一括でモニタリングできる状態を作り、本部にデータを集約し、各店舗にフィードバックを行う仕組みを作ることが大事です。
そうすることで、クチコミというリアルなお客様の声を各店舗の店舗評価に組み入れることができるようになります。
クチコミが店舗評価につながると、各店舗でのクチコミ投稿を促す動きも活発化します。
また、本部が各店舗のクチコミへの対応をモニタリングし、悪いクチコミがあった際には各店舗に対してアドバイスを行うことで、よりよい顧客対応につなげることが可能です。
各店舗はクチコミへの対応を行うととともに、本部からのフィードバックをもとに、さらなる店舗改善につなげることが重要になります。
本部と店舗で役割を切り分けてクチコミ運用を行うことが、多店舗事業におけるGoogleマイビジネスの効果的な運用方法であると考えています。
まとめ
Googleマイビジネスにおけるクチコミが店舗運営・評価にあたえる影響は大きく、放置をしていることは大きな機会損失となります。
膨大によせられるクチコミへの対応やネガティブなクチコミへの対応は労力がかかりますが、掲載順位の向上・CVRの向上などのメリットも存在します。
クチコミ対応の全て根本にあるのは「Googleユーザーの顧客体験を上げる」ということです。
Googleマイビジネスのクチコミに上手に対応することで、顧客体験を向上させて高評価なクチコミを醸成するするという、ポジティブなループを作ることが可能となります。
そのためには顧客に向き合いひとつひとつのクチコミに真摯に対応することが求められます。
そして、多店舗事業においては各店舗のクチコミ対応を店舗任せにするのではなく、本部でしっかりモニタリングしてお客様の生の声を店舗運営に活かしていくことが必要です。
当社では、多店舗の本部でクチコミを一元管理するためのレポート機能を提供しています。詳しくはライクルGMBサイトよりお問い合わせください。