今回は弊社が管理するGoogleマイビジネスアカウントのうち、調査対象の12,300件のアカウントより、ビジネス情報の書き換え(Googleによる変更)について調査を実施しました。
Googleマイビジネスでは住所やカテゴリなどさまざまなビジネス情報が一般ユーザー(ローカルガイド)やGoogleによって意図しない情報に書き換えられてしまうことがあります。
本記事では、調査に基づいた定量的なデータとそこからわかる事実について見て行きたいと思います。
Googleマイビジネスの情報が書き換えられている例
まずは実際に書き換えが行われているGoogleマイビジネスのナレッジパネルを見てみます。
以下の画像はローカルガイドによってウェブサイトと営業時間が書き換えられてしまっている例です。私が調べたところ、以下の書き換えはどちらも正しい情報ではなく、ビジネスオーナーや店舗にとっても好ましくない変更だと思われます。
画像の通りサイトURLや営業時間、またカテゴリ、住所、ビジネス名といった情報も書き換えられる可能性があります。
上記の画像はローカルガイドから変更の提案を受け、Google未承認の状態のものです。ローカルガイドからの提案がGoogleから承認された場合、上記画像のようなオレンジ色での表示ではなく、通常の黒字で表示されます。
仮に承認されてしまうとマイビジネスを見るユーザーは誤った情報をオフィシャルな情報であると認識してしまいます。
また上記画像は悪意のある第三者によって書き換えられた例です。
嫌がらせでビジネス名を書き換えられたり、閉店や休業ステータスに変更されることもあります。
飲食店にも関わらず、ビジネスカテゴリが自動車解体業者となっています。
このような変更を修正せず放っておくと、最悪クレームやトラブルまた集客の減少は避けられません。
書き換え(Googleによる変更)発生についての定量調査
そこで実際にどのくらいの頻度で書き換え(Googleによる変更)が行われているのか調査を行いました。
調査期間:2020年10月14日~10月20日の7日間
調査対象:弊社にて管理している12,130件のGoogleマイビジネスロケーション
Googleによる変更(書き換え)の発生件数
調査対象である12,130件のうち、期間中の7日間でどのくらいの件数が書き換えられているのかを調査しました。
下記の図を見ると、なんと1週間で半数近い44%ものロケーションに何らかのGoogleによる変更が発生していました。
中でも特に重要性が高いと考えられる属性以外の基本情報は僅か7日の間に11%の書き換えが行われていました。
※「基本情報」と「属性」についての補足
基本情報とは
ここでいう「基本情報」とは、Googleマイビジネスを構成するメインの情報のことです。本記事では主に以下の情報を指しています。
- ビジネス名
- 住所
- 営業時間
- 電話番号
- カテゴリ
- ウェブサイト
属性とは
「属性」はWi-Fi利用可否やテラス席の有無、バリアフリーの対応状況、テイクアウト可否など、「基本情報」以外の事実に基づく店舗情報のことです。
属性の詳細は「Google マイビジネスで「属性」を設定しよう」で解説していますので、詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。
書き換えが行われている項目別データ
続けて項目別に書き換えられた件数について見ていきましょう。
結果として住所や電話番号、ウェブサイトといった店舗ビジネスにとって重要な基本情報が多く書き換えられています。しかも多くは二つ以上の複数項目において同時に書き換えが行われていることがわかります。
※属性単体の変更は除く
特にGoogleマイビジネス(ローカルSEO)では、検索した場所からの物理的な距離が検索順位に影響を与えます。そのため住所が変更されてしまうと、検索結果も変わってしまう可能性があります。
カテゴリもまたローカルSEOの順位を決定する非常に重要な要素です。
ローカルSEOの順位を決定するもっとも影響が大きい要素がカテゴリだという調査結果がでています。
これらの調査結果から認識しておくべきは、住所やカテゴリといったローカルSEOのランキングに大きく影響を与える要素に、より多くの書き換えが見られるという点です。
Googleマイビジネス(ローカルSEO)のランキング要素の詳細は以前紹介した、下記の記事よりご覧ください。
■Googleマイビジネス(ローカルSEO)の順位と口コミについての関連性調査まとめ【2020年版】
書き換えが行われている業種別割合
次の画像は属性以外の基本情報で何らかの書き換え(Googleによる変更)が行われた主要8業種の業種別割合です。なんと飲食店は20%以上のロケーションが少なくとも週1回書き換えられていました。
※属性単体の変更は除く
業種によって多少の差はあれど、どの業種も1週間あれば何かしらの書き換えが行われる可能性があることがわかります。定期的にGoogleによる変更がないかチェックを行い、書き換えを発見したら都度修復することでリスクを抑えることができます。
ライクルGMB 『店舗情報自動修復&更新システム』リリース
本調査より、一般ユーザーやGoogleによってかなりの頻度・割合でビジネス情報に変更が加えられていることがわかりました。
そこで我々としても日々の書き換えに対応するべく、弊社が運営するライクル GMBでは新機能をリリースしました。
『ライクル GMB』 、新機能「店舗情報自動修復&更新システム」を開発・提供開始!
これまでライクルGMBではビジネス情報が書き換えられた場合、週1回の頻度でビジネス情報の修復対応を行っておりましたが、これらの調査より保守の重要性を鑑みた上で、日次の保守に対応しました。
新機能リリース前
- 週1回の頻度でGoogleによる変更に対して修復対応
新機能リリース後
- 日次でGoogleによる変更に対して自動的に修復対応
今回のリリースにより、重要な情報をこれまで以上にタイムリーに保守・更新対応することができるようになりました。
週次保守のライクルGMBの実績
最後に一つ、Googleマイビジネスの情報を登録・保守することでどのくらい数字が伸びるのかを示す実績データをご紹介します。
以下は弊社で管理しているとある企業様、約100店舗の合計表示回数の推移です。
実際にライクルGMBを導入いただき、毎週の保守を行った結果、対策をしていない店舗と比較して右肩上がりで合計表示回数が増加しました。
もちろん合計表示回数の増加に合わせて、他の指標も軒並み増加しています。
自明ですがGoogleマイビジネスで成果をあげるには、マイビジネスに正確な情報を登録し、定期的な保守・更新対応を継続して行うことが重要です。
まとめ
今回の調査よりたったの7日間でさまざまな情報が書き換えられる可能性があることがわかりました。
ユーザーやGoogleによる意図しない情報の書き換えはお客様からのクレームや低評価のクチコミが投稿されるリスクに繋がります。
さらにクレームや低評価の口コミが投稿されれば、集客に悪影響を及ぼすという悪循環を生みます。
トラブルを未然に防ぐためにも、定期的にビジネス情報が勝手に書き換えられていないか確認し、もし書き換えられている場合は都度修復する必要があります。
とはいっても「本業が忙しくGoogleマイビジネスに時間を割くことは難しい」といったお声も多くあります。
ライクルGMBでは、Google マイビジネス公式パートナーとして25,000店舗(2020年10月時点)のGoogleマイビジネスの支援をしております。店舗情報を頂ければ最短即日で登録を行うことができ、大切なGoogleマイビジネスの情報を保守します。
Googleマイビジネスの登録や保守についてお困りごとがあればご相談ください。